我妻のつぶやき(2002)


●2002年を振り返って 021228

・存亡を賭ける日本経済、総論賛成、各論反対
・竹中旋風を潰したがる既得権益死守集団
・借金を大胆にすると守られ、小さすぎると潰される
・米国流儀を追いかけていたら、その米国が崩れ落ちた
・ある瞬間、内部告発が正当化される
・「それって何?」「情報技術」「それで崩壊?」
・社長は40代まで、50歳以上は去れ
・ブロードバンドで花咲いたか?
・元気が出たのは「ハリーポッター」、「写メール」、「ワールドカップ」


●ブロードバンドは日本のチャンス到来 021012

小生が管理職になったばかりの頃の上司と昼食を共にしました。
元上司は現在外資系企業の日本支社長をなさっています。
ご一緒した10年以上前は欧米で進むパケット交換サービスを
わが国でも提供しようと欧米の模倣、後追いに専念していました。
ところが今、ADSLはじめCATV、FTTH、無線LANなどによる
ブロードバンドアクセスがわが国に短期間で普及しさて何を
しようと考えるとお手本となる国が(韓国を除き)欧米に存在しません。
1980年代の経済大国日本を築いた原点が欧米にあったのですが、
今ブロードバンド時代を迎えて何をお手本とすればよいのか。
今の日本の景気はどん底にはあるものの自ら新しい事業をiモードのように、
世界に先駆けて切り開くチャンスだと思います。4−5年前までは電話は有線(固定)、
テレビは無線が当たり前でしたが、今、電話は無線(携帯)、
テレビは有線といえるブロードバンド土壌が整いつつあると思います。


●コンプライアンス 020922

 東京電力などのトラブル隠しに端を発した企業倫理や
法令順守(コンプライアンス)の重要性ですが、
何も今新たに取り上げることではないと思います。
リクルート問題の時から同じような指摘がされてきているのです。
上司たるものは、部下に「不正をしろ」とは指示しません。
「問題のないように処理してくれ」、「慎重に対処しろ」といった
指示が出されます。部下は、その指示が「問題を隠せ」という意味か
「法令を順守せよ」という意味か判断させられます。
部下は良心の痛みを感じつつも暗黙の圧力を感じ、
「問題のないように処理する」ことになります。会社人間として
無難に生きることと子どもに正しい道を歩ませることの矛盾を
感じるなら躊躇無く子どもに堂々と見せられる行動をすべきではないでしょうか。


●成果主義 020916

 年功序列、終身雇用が明確に崩れてきています。
一生懸命がんばっても何もしなくとも年齢と共に給与アップが
保証される時代ではなくなったということです。能力主義から
実績主義にまさに変わりつつあるのですが、どうもすっきりしないことが
あります。成果主義でありながら人事に関しては会社の支配のまま。
成果を重視するなら本人が希望する人事と連動すべきではないでしょうか。
個人主導による人事と成果による賃金評価が連動して初めて本人が
納得し責任がもてるのではないでしょうか。

●千と千尋の神隠し

 先日、我が家で宮崎駿の「千と千尋の神隠し」のビデオを
購入しました。定価は4500円、これを高いと思うかお買い得
と思うか。私以外みな映画館で観ているのに購入したようです。
私にとっては感動を与えてくれた作品だったので満足しています。
大人になって忘れてしまった素直な気持ち、
子どものような情熱に出会い、
目から鱗が落ちる気持ちになりました。
自分さえよければいい、
他人のことはどうでもいい。
これが今の社会の生き方だとすると寂しい限りです。
自分と他人を入れ替えて他人さえよければいい、
自分のことはどうでもいい。親が子どもをしつける時の原理原則が
今の大人達は忘れてしまっている。会社の中にあっても残念ながら
このことが忘れられてしまっている。一昨日、宮崎駿の「となりのトトロ」を
初めて見ました。そこには「千と千尋の神隠し」と全く同じ生き方を
感じることができました。よい作品は何時見ても感動を与えてくれる。
我が家で今回ビデオを購入した意図をやっと理解することができました。


●会社の研修

 先日私の勤める会社の管理者向け研修に参加してきました。
主旨は管理者として部下をどう管理するかというものです。
仕事の目標を上司、部下間でよく話し合い、納得の得られたものにする。
設定した目標に対してどう評価するか。営業のような定量化しやすいものと
故障対応等定量化しにくいものをどう評価するか。
社長スタッフのような日替わりメニューのような仕事をどう評価するか。
部下の成果は上司の成果にもなるのか。
年功を廃し、実績のみで評価する時代に変わりつつある中で
肝心の管理者自身にまだまだ課題が多いことを認識させられました。
 今管理者としてできることは部下達とのコミュニケーションを増やすこと。
こちらから話し掛けるだけでなく、部下達から気軽に声をかけてもらえる
雰囲気を意識して作り出すこと。そうこう考えている中で、この研修の
真意を経営トップ層が
管理される側の立場で価値共有することが大切だと気付きました。
評価するものが実はこの新しい仕組みで評価された経験がない。
ヒラメ族、こびへつらい、事なかれ主義、お客様より幹部を大切にする。
いっていることとやっていることの違いを肌で感じざるをえません。
わが社だけでなく日本の大きな企業も同じような状況にあると思います。
永田町も霞ヶ関もみなおなじ状況ではないでしょうか。
だから今のままでよいというのではないはずです。


●ライオンは眠れない

 日本経済の危機的な状況と、それを打開するために政府が進める
聖域なき構造改革の意味を中国の寓話形式で描いた読みやすい本。
主人公のライオン王を小泉首相として読み始めると田中真紀子やら
行動をしないネズミ集団、自民党などが登場します。消えたチーズの本では
読者に選択肢を与えてくれましたがこの本では我々一般生活者に
直接影響する施策を提案しています。これぞ聖域なき構造改革と
恐ろしさを感じました。一読をお勧めします。
サミュエル・ライダー著 実業之日本社 857円


●退屈のない人生

 私の甥っ子(フランツといいます)が6月29日に結婚しました。
私の姉が米国人と結婚して生まれた27歳の新米弁護士で、
食生活も身長も米国人であるお父さん譲りです。
彼のフィアンセ(マリさんといいます)はお母さんが小田原出身の日本人、
お父さんは米国人で大学の先生です。
先日お父さんが東京に
滞在していることを知り早々我が家で夕食を共にしました。
ユタ大学で政治学部長をしている、
お話してとても楽しい理知的な方でした。
今ソルトレイクシティに住んでいます。
近所のお友達に、日本人ならご存知のプロスキーヤー、
三浦雄一郎がいるそうです。
三浦家は私の実家、札幌とソルトレイクシティを
行き来しているようです。
マリさんのご家庭は、お話を聞いていると
三浦家と長い近所付き合いをしているそうです。
先日、三浦雄一郎の奥様が私の札幌の実家を訪問し、
マリさんの家族のことを事細かく教えてくれたそうです。
人生退屈なことはないのですね


●当たり前のことが当たり前でなくなった今

 将来どうなるかではなく、どうするか。
自分がどんな社会にしたいか、
そのために何をするか、主人公はあくまで自分であり、
政治家でも官僚でもない。
これまでの当たり前のこと:幸福を測る客観的な目盛りがあったこと
・高学歴キャリアの当たり前学歴は高いほうがよい、
だから有名大学へ。会社は二部上場より一部上場の方がよい、
だから有名企業、有名官庁へ。会社員人生がすべてで退職後の余生は
要介護のご隠居への道。これらはみな高度成長期に通じた目盛りでしかなく、
慣れの果ては倒産や不祥事というエリートが多数続出しています。
・庶民の当たり前勤勉に働いて株などには手を出さない。
お金にうとければうといほど純粋。 これらは会社が倒産せず
年功序列で賃金があがる仕組みの中でのみ通じた生き方
・当たり前を変えよう産業や経済の仕組みが地球規模で刻々と変化、
昭和時代のルールや方法に固執すれば未来はない。
自分の年金や保険、税金すら会社にお任せという天引きも破綻する。
一人一人が自立した生活者として自分の人生にあったお金との付き合いを
コントロールする能力が必要。
・どうする?お金教育を行うこと。個人がリスクをとること。
税の申告方法を簡単にすること。
・参考「個人金融資産」日本は株式や投資信託などリスクが伴う商品への投資は
(1438兆円の)10%強に対し、米国は(32.2兆jの)
40%強。
日本人はもっと自分の意思を生かした投資、社会貢献度の高い企業の株の
購入などしてはどうだろうか。ロバートキヨサキ著の「金持ち父さん、
貧乏父さん」「金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント」筑摩書房を
読んでみてはどうだろうか。


●モロッコ

 海外旅行好きの家内が10日間のモロッコ旅行から無事帰国しました。
帰りたくなかったという帰国後のセリフが印象的です。これまで4−5日の
海外旅行はあったのですが、10日間は初めてです。私は首を長くして
待っていました。洗濯、食事、食器洗い、植物の世話など
普段気にかけていないことを自らやらなければなりませんでした。
息子達は???。今は、家内の存在に感謝感謝です。
こんな機会がないとありがたみがわからないのですね。


● 花粉症

 憂鬱な季節がやってきました。18年前新婚旅行から帰国し成田空港で
突然鼻水が流れ始めるのです。風邪をひいたわけでもないのに
翌日病院にいって杉の花粉に対するアレルギーがあることを知りました。
以来、毎年この季節には薬を愛用することになりました。
しかし、今年は少し様子が異なるのを感じています。
先日茨城県のゴルフ場にいってきました。プレイヤーには
マスクをかけている方が少なくなかったのですが、
私はその必要はありませんでした。おそらく、
ここ2年程の近所でのジョギングによる体質改善が
効いてきていると感じています。
今年も4月末までの体調をじっくり分析してみることにします。
その結果をここに報告します。しばらくお待ちください。


●実行こそ戦略なり

 たとえ間違った決定でもタイムリーに決めることが重要ではないでしょうか。
間違った決定は変えられるが、
何も決めないことはより悪い結果を生むものです。
こんな考えが今スピードの求められる時代には
わかりやすい考え方ではないでしょうか。
60歳前後の幹部達は危機意識を鼓舞する割には右肩上がりに
馴染んだ意思決定法を相変わらず繰り返しているような気がします。
つまり、時間をかけながらも全会一致を原則とし、
時間と労力をかけ、妥協を求め、曖昧な結果をもたらす。
IP時代を実質的に引っ張る35歳前後の
中核世代からみるとその当り障りのない最大公約数的な結果に苛立ちを
感じているのです。意思決定をする幹部世代とIP時代を実質的に
引っ張る中核世代とのギャップが実は新しい時代でのチャレンジを
阻んでいるかもしれません。このギャップをなくした「実行こそ戦略」とする組織こそ
今必要なのかもしれません。決定を取り消す柔軟性とリスクをとることを
許す寛容さがあるからこそ「実行こそ戦略」といえるわけですが、
人生経験豊かな幹部世代こそそこをしっかり認識していただきたところです。


●組織論理より資本論理

 先日、幕張メッセで久しぶりに中谷巌先生の講演を満喫することができました。
一橋大学時代にSONYの社外取締役を引き受けることで文部省ともめたあげく
一橋大学の教授職を辞した先生です。今の日本社会をおかしくしているのは
組織論理に流されてしまっていること。小泉首相が政治改革といったところで
利益を社会に還元する企業がまず組織論理を捨てよと一括。
IT革命の主軸は形式知から暗黙知であること。大リーグでMVPを
とった一郎の打率こそ暗黙知、すなわちデジタル化できない、
人々に感動を与えたアナログなのであると。 この講演メモをアップしてみました
一読をお勧めします。


●身内とて信用できない?

 我が家は3台のパソコンをLANで接続しています。
ISDNフレッツ64kbpsで常時接続しています。
ですから子ども達も常時接続の便利さを満喫しています。
当然、私のパソコンの横のプリンタも皆で共用するはずですが、
ある日突然子供のパソコンから印刷できないことに気付きました。
3台接続した当初はうまくいってたのです。原因は簡単でした。
3台のパソコンにウイルスバスタなるソフトをインストールしたからでした。
家庭内のパソコンとてウイルスをばら撒きかねない、
というのがウイルスバスタの考え方なのです。身内といえども疑うことを
前提にソフトは設定されている。結局、子ども達のパソコンも
信用しますというパラメータを設定しプリンタを皆で共有することができました。
身内でも信用してはいけない、信用してよいか確かめよ。
現実の世界も昨今似たようなことが少なくないような気がします。
世知辛い世の中なのですね。


●二度目の経験

 昨年暮れにNIMDA(ADMINistrationの逆読み)というウイルスに汚染され
我が家のパソコン2台がOS入れ替えとなりました。
以来トレンドマイクロというソフトを
購入ししっかりガードを固めました。
ところが、「私のパーティの新しい写真」というメールに
騙されまたしてもウイルスに汚染されてしまいました。
といっても会社のパソコンです。
会社ではしっかりトレンドマイクロのソフトが
動作しており問題ないはずが、
そうではない(ワクチンが配布されるまでの数時間)
一瞬の空白期間があったのです。
会社のウイルスチェッカが新しいウイルスに対処するまで
数時間のタイムラグがあったのです。
その間隙をついて、私は悪いファイルを開けてしまったのです。
それ以来、会社の先輩同僚後輩から問い合わせが殺到しました。
「お前のメールの添付ファイルを開けたが何も変化ないぞ、
お前の名前を信用して開けたのだぞ」っと。
私の名前を信用してくれる方々がいることに
思わず嬉しくなるとともにウイルスを
ばら撒いた張本人であることに自己矛盾を感じてしまいました。


●高校同期会

 札幌西高を卒業した仲間が東京で楽しんでいます。
年一回、11月の第二土曜日の集まりが、いつのまにか、
2ケ月に一回になってしまいました。
昨年12月の臨時忘年会が楽しかったので新年会も先日開催。
山梨から駆けつけてくれた仲間もいました。
まもなく50歳になる世代。女性は子育てが終わり、
自分のための時間を有意義に過ごす。
事実、先日の集まりには4名の女性陣も参加し、昔を懐かしがりました。
飲んで歌って時間をすごす。
会社人間とは違う人間関係が貴重なのかもしれません。


●青春

 先日10年前の職場の仲間達との新年会がありました。
仲間達といっても既に退職した先輩達始め、
NTTグループ各社で皆それぞれ中核社員として活躍しています。
45歳から60歳までの世代を越えた集まりでした。
健康管理など年相応の話題が中心となりましたが、
印象に残ったのは60歳の還暦を迎えた大先輩が
一番若く感じたことです。
ご本人は昨年癌と戦い見事に克服し、
今は昔同様酒もタバコも満喫していました。
この先輩のお話を聞いていて思い出したのが、
サミエル・ウルマンの青春でした。
青春とは人生のある期間を言うのではなく、
心の様相(ようそう)を言うのだ。
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる、
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる、
希望ある限り若く失望と共に老い朽ちる。

ご本人は現在大手企業で役員をしておりますが、
そろそろ自分で起業することを
おっしゃっていました。
この先輩はしっかり青春を闊歩しているのですね。


●外見と中身

 先日友人から手作り石鹸をいただきました。市販の石鹸には環境を
汚染するものが多数含まれていることを知り自ら作ったのだそうです。
早々我が家で使い始めました。
一見、お正月に食べるお持ちのような形をしており、
色もぱっとしません。
しかし、環境を守る成分で作られている安心感からか
家族皆で愛用するようになりました。
外見で判断してはいけないのですね。